研究開発記事（その6）

糖質栄養素を含む抗酸化栄養補助食品が健常者に及ぼす抗酸化効果に関する非盲検予備実験

【概要】
フリーラジカルと、それを防御するための身体の能力の不均衡が酸化ストレスとなり、こうした状態と加齢プロセスとの関係が指摘されている。自らの酸化ストレスをコントロールすることは、健康を維持するうえで非常に重要である。

本研究では、健康な成人12人に対し徐々に摂取量を増やす方法で糖質栄養素を含む抗酸化栄養補助食品の効果を検証した。抗酸化力を示す指標である血清ORACβ-PE値、尿中脂質ヒドロペルオキシド値、アルケナール値および8-OHdG値（脂質およびDNAへの酸化ダメージを示す指標）を測定。試験開始前2週間は栄養補助食品を摂取しない期間とし、その後2週間ごとに摂取量を3段階に増やして評価を行なった。

血清ORACβ-PE値の割合は、全期間にわたり基準値から有意に変化した。500mg/日では19.1％、1.0g/日では37.4％、1.5g/日では14.3％。基準値と比較すると、尿中脂質ヒドロペルオキシド値の減少率は、500mg/日で12.2％、1.0g/日で15.0％、1.5g/日で17.0％だったことも分かった。尿中アルケナール値および8-OHdG値に大きな変化はみられなかった。健康な成人を対象に果物・野菜の摂取量を2週間以上にわたり通常の1日5皿から実験的に1日10皿に増やした場合の発表済みの研究では、血清ORACβ-PE値は約13％と大きく上昇した。糖質栄養素を含む抗酸化栄養補助食品を1.0g（2カプセル）摂取した場合は、その2倍以上となる37.4％の上昇となっている。

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Boyd S, Gary K, Koepke CM, et al. An open-label pilot study of the antioxidant effect in healthy people of Ambrotose AO™. GlycoScience & Nutrition 4, 1-6 (2003).