キャッチフレーズには「それはコーヒーです」と書いてありますが、彼らの販売員達は通常のコーヒーを遥かに上回る健康面での効果があると主張しています。免疫機能を強化する糖質栄養素を補給できるかのように謳う「ミラクルジュース*1」を販売し、来ては去って行ったこれまでの企業と同様に、マナテック製品の顧客を誘おうとしているのです。
では、キノコ粉末抽出物を配合して「強化した」とされるこのコーヒー商品の背後に隠された真実とは何でしょうか。もし、正真正銘、バランス良く栄養学的に効果的な量の糖質栄養素を補給できる栄養補助食品を求めておいでなら、キノコ粉末を少量配合したこのコーヒーでは補給できません。事実、最も売上の大きいコーヒー商品でさえ、糖質栄養素の分析結果を見ると不完全であり、糖質のうちグルコースが圧倒的な割合を占めていたことをデータが示しています。これは意見ではありません。最近、第三者機関である米ジョージア大学の研究所「コンプレックス・カーボハイドレイト・リサーチ・センター(CCRC)」が実施した分析結果という事実に基づくものです。これらの事実を基盤として皆様にとって情報に基づくご判断が可能になるよう、CCRCの研究結果を共有いたします。
- 研究開発
「強化されたコーヒー」商品を糖質栄養素補給の面で頼りにしないでください
ヘルスイノベーションニュースレター号外(2013年3月)
CCRCは有名かつ公正な研究機関であり、幅広い活動を展開しつつ企業や大学との契約に基づき試験を実施しています。そのため、真実を明らかにしようと、マナテックは未開封の自社製品と最も売れているコーヒー商品をサンプルとしてCCRCに 送付し、「グリコシル組成解析」を同時実施してもらいました。この試験では、対象品を糖質栄養素の成分レベルまで分析し、有効な糖類の完全性とバランスが検証されました。さらに、両製品の成分が免疫面での可能性をもつ高分子の多糖類なのか、低分子の多糖類なのかを判定する分子量の測定も行われました。
個人的には分析結果は当然だと思いました。しかし、「栄養強化」を謳うコーヒー商品から良質な糖質栄養素を補給できると聞かされた方は、今回の分析結果にとても驚かれるでしょう。CCRCの報告書によると、このコーヒー商品の糖質成分は「ほとんど*2がグルコースだった」のです。さらに5つの主要な糖質栄養素(フコース、キシロース、グルコサミン、グルクロン酸、ガラクツロン酸)は検出されませんでした。マナテックのアンブロトースには豊富に含まれています。
さらに、数十年にわたる研究は、糖質栄養素の免疫活動(免疫システムに効果を及ぼす力)は、高分子の多糖類コンプレックスの存在が決め手であることを示しています。今回の分析結果や先行研究の成果により、マナテックのアンブロトース製品には、こうした高分子の多糖類コンプレックスが豊富に配合されていることが確かに認められています。
しかし、CCRCの分析結果によると、栄養強化されたコーヒー商品のサンプルは「ほとんどが低分子の成分で構成されていること」が分かりました。免疫学的に有効な糖質栄養素に見られる高分子、中分子、低分子の多様な成分を見出す結果は出なかったのです。
*1 何らかの栄養分が添加されたジュース製品
*2 炭水化物全体の78.5モルパーセント
スティーブ・ニュージェント博士の論説文
サプリメント業界は数千社がひしめく競争の激しい業界ですが、科学的にはそうではありません。人々が本当に健康をサポートする製品よりもむしろ、膨大なマーケティング戦略にさらされていることの結果です。各社のマーケティング担当者達は巧みに素人の気を引き、科学的な裏付けをにおわせ、自社のそれらしい商品を買わせようとします。だから私は臨床医として科学的根拠を求め続けてきました。宣伝文句やマーケティングのスローガンは空しい言葉に過ぎず、科学的な根拠はないのです。オルガノゴールド社はサプリメント業界の数えきれないほどある商品の一つで売上を拡大している企業です。熱心で善意に満ちた同社のディストリビューター達は科学的トレーニングを受けておらず、自分達が勧めている商品が借り物の科学に基づくものの一つだと認識していません。この業界ではよくあるトリックです。
どういうことかご説明します。まず、アロエベラのように有効な植物性原料が使われた研究が行われます。そして”X”グラムの安定化されたアロエが免疫反応に有効だと示されます。するとB社が自社の「ミラクル飲料」にアロエベラをほんの少し添加し、“アロエベラ製品”であると主張するのです。実際に効果の出る成分量には言及されません。
今回の第三者機関によるこのコーヒー商品の分析結果では、同社が主張する5つ の糖質が商品から殆ど検出されなかったこと、効果を発揮するには分子量が小さすぎる成分であることが示されました。誠実かつ善意にあふれる同社のディストリビューター達はこの事実を全く知りえないのです。セネット博士は同社商品の分析結果で多量のグルコースが検出されたことを指摘しています。商品の味は良くなるでしょうが、現代人にとってグルコースが増えることは最も望ましくないことです。
私は過去の著作の中でキノコ類にはいくつかの糖類が含まれていることに言及しましたが、霊芝も含め、これまできちんと糖質栄養素の視点から研究されたものはありません。細胞間コミュニケーション、免疫機能、認知機能、記憶力、精神的覚醒状態、集中力、気分や消化機能をサポートするのに必要な糖質栄養素の複合体が補給できるのかという視点です。コーヒーが健康に良いか悪いかは別として、皆様には信頼できる客観的な科学的根拠に基づいて健康を考えていただきたいと思っています。第三者機関による分析結果とセネット博士のニュースレターで全体像が分かりやすくご理解いただけるでしょう。信頼できる科学に基づき皆様の健康を真摯に考えると、日々の糖質栄養素の補給源として私がお勧めできるのはアンブロトースだけです。アンブロトースをコーヒーに混ぜれば良いではあり ませんか。そうすれば、リアル・フード・テクノロジーのもたらす健康面でのサポートが真の意味で得られるのですから。
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